経験者だからこそ…の悩み
コンビニほどではないにしろ、数多くあるピアノ教室。 それぞれ魅力的な部分があって、何を決め手にすればいいのか分からなかっかたり、 検索すればするほど、迷子になって、だんだん億劫になってしまったり…
こんな状況に陥った経験はありませんか?
私も、子どもが小学生の頃、彼等の習い事を探すことが本当に大変でした。
(他にも、病院や美容院、学校関係で幹事になった時の懇親会の場所や、家族旅行では宿泊先など..)
そんな風に迷ったときには、できるだけ多くの口コミに目を通し、絞っていきました。
でも、探しているうちに、欲が出て、「もっとに条件に合う所を探そう」と思ってしまう。
面倒と思いつつ、検索条件のハードルを自ら上げてしまう…
今回、ホームページをリニューアルするにあたり、生徒さん方にご協力いただき、アンケートを取らせていただいたのですが、
教室検索に疲れていたと話されていたAさんのことをご紹介させていただきます。
Aさんは、小さい手であることや、ご自身が有名音大を卒業されていることもあり、検索に時間がかかったそうです。
なぜなら、専門的に取り組んできたからこそ、過去の“出来なかった経験”が、コンプレックスとして刻まれてしまっていたからです。
現在Aさんは、仕事でも活躍されていて超多忙な生活をおくられています。
そんな中、「もう一度、ピアノを弾きたい!」と思ったAさん。
なんて素晴らしいことでしょうか!
何より、”物事を学ぶ”という本質と、それをするのに年齢は関係ないことをAさんの真摯にピアノに向き合う姿から感じます。
この出会いに感謝せずにはいられません。
Aさんがとても丁寧に書いてくださったアンケートがこちらです。
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社会人 Aさん(40代)
【教室に来る前の状態】
Q.弾いている曲などありましたか?
幼少期から20年習い、その後20年ブランクがありました。
ロマン派の短い曲をたまに弾いたり、声楽や弦楽器の発表会、
子どものお楽しみ会の伴奏を務める程度でした。
Q.悩みなどはありましたか?
からだと感性の両方にコンプレックスがありました。
からだ→指が回らない、開かない、テンポを上げると前腕が痛む。
感性→音色が平坦、リズムが不安定、うまく歌えない。
小柄で手も小さいため、自分はそもそもピアノに向いておらず耳も鈍感でセンスがない
と思い込んでいました。
本やネットで見つけた方法を試しても効果は得られず、独学の限界を感じていました。
Q.どんな教室を探していましたか?
音楽を心から楽しむために、従来の「根性型」ではない学びかたを探していました。
調べるうちにロシアピアニズムという言葉に出会い、ご縁を探し始めました。
【体験レッスンとその後】
Q.レッスン室の印象は?
明るく暖かく、昔から知っている場所のような安心感がありました。
大事に使われている楽器と楽譜から、重ねた年月と情熱が感じられ、
自然と背筋が伸びるような気がしたのを覚えています。
Q.レッスンに通い始めて、どんな変化がありましたか?
自分では気がつけなかった体の癖が洗い出され、慢性の首肩凝りや身体の歪みが改善されてきました。
まだ問題は山積みですが、焦らず、時間をかけて向き合うことを楽しんでいます。
ピアノを通して、自分にもまだできることがある、成長できると思えるようになったことが、何より嬉しいです。
Q.レッスン内容について。
指導内容やレッスンを受けてどんな事を感じるか、印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
はじめの頃に驚かされたのは、身体と耳の使い方をピアノから離れて練習したことでした。
無意識の動作に意識を向ける。
目を閉じて遠くの音を聴く。忙しない日常で麻痺していた五感を取り戻すことから学び直しが
始まりました。
言葉を尽くし手本を示し、様々な角度から根気強く指導してくださる阿部先生のレッスンは、
いつもポジティブなエネルギーに満ちています。
楽器と身体の物理的な理解、全身の連動、身体の内側の感覚、音形やフレーズの捉え方、
音楽的解釈、今ここで生まれる響き…
すべてを抱えて「弾く」ということ。ピアニストって凄すぎる!
自分の頼りない感覚を必死で追いながら弾いていると、ふと歯車が噛み合う感覚があり、
他人事のように「なんて美しい曲だろう」
と感動していたら、先生の大きな拍手で我にかえった…
あのはじめての瞬間は忘れられません。
そのときの喜びがピアノを続ける原動力になっています。
Q.今後、どのようになりたいか、目指しているものや世界観があれば、お聞かせください。
大好きな作曲家や演奏家が見ている音楽の世界を、何百万分の一でも味わえたら
どんなに幸せかと夢見ています。
そのために、阿部先生の元で学びを深めていきたいです。
私のように一度離れた人や諦めた人にも、
まだできることがたくさんあるよ!知らなかった自分/音に出会えるよ!
と伝えたいです。
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身体の癖が洗い出され、慢性的な肩こりや歪みが改善…
とても嬉しい影響!とだけ言っていられないほど、極めて重要なポイントです。
Aさんは、手が小さいだけでなく、骨格的に華奢で、加えて猿腕という特徴があります。
その状況で、闇雲に、自分よりもはるかに大きいサイズのピアノを弾き続ければ、手や腕は悲鳴を上げてしまいます。
《弾く》という行為だけでいっぱいいっぱいになってしまい、客観的に自分の音を聴くことから、どんどん遠ざかってしまう。そうなると、身体は固まり、さらに力んで弾いてしまう。必要以上に力が入ってしまうと音は響きを失います。ますます自分の出す音が自分の耳に届かない。負のループにハマってしまう。。。
だからこそ、その負担を減らし、より楽だと感じる状況でピアノを弾く必要があります。
ピアノはスポーツではありませんが、これだけ指を回して弾くのですから、指・手・腕に相当の負荷がかかっています。
身体全体をうまく使ってその負荷を分散する必要があるのです。
それには、どうしたらいいのか…?
結論から言ってしまうと、なるべく肩甲骨が自然と下がった状態であること。
(これは一つの目安に過ぎないため、これだけで解決するわけではありませんが)
常に肩甲骨が挙上していると、様々な問題が引き起こされる確率が高くなります。
ちなみに、現代人に非常に多い《巻き肩》。肩こりの原因でもある巻き肩は、肩甲骨が上がってしまい引き起こされています。
そして、肩甲骨周辺の動きにロックがかると、当然、腕の可動域は制限され、力みが生じやすい。さらに、骨盤の向きや脚の状態も影響しているため、一筋縄ではいきません。
生徒さんの出す音を聴きながら、整えていく。
お一人お一人に寄り添い〈身体〉と〈こころ〉のロックをひとつひとつ外していく。
レッスンで私が心掛けていることのひとつです。



